きれいな切手を集める!切手収集の第一歩

きれいな切手とはどんな切手?

きれいな切手と言えば、誰もが図柄や色彩のきれいな切手を思い浮かべることでしょう。ですが、これをも含みますが、もう一つの視点があります。それは、印刷方式に着目して、印刷物としての製造技術的高度さをも、きれいさの基準にしようとするものです。
具体的に言えば、彫刻凹版印刷の切手を特に重視する立場です。ビュランと呼ばれる特殊な彫刻刀で、細い線を金属板に彫り込み、線画で画像を表現したものを凹版印刷で製造したもので、この手法は、エングレービングとも呼ばれます。この彫刻凹版印刷の切手は、工業的に大量印刷されることを除外すれば、手作業で彫りますから、エングレービング方式の銅版画と全く同じものです。美術品としての銅版画は極めて高価ですが、技術的に同じものが切手なら非常に安価に手に入ります。彫刻凹版印刷の切手は、小さな美術品です。

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彫刻凹版の切手をルーペで鑑賞しよう


彫刻凹版の切手をルーペで観察すると、非常に細い線で画像が構成されていて、画像の濃淡は、ビッシリと繊細に彫り込まれた平行線の線の太い細いで表現されていることが分かります。線と線とを交叉させて濃淡を表現することもあり、これをハッチングと言います。
どれが凹版印刷の切手であるか判別できない初心者の方でしたら、日本の紙幣の人物肖像画の部分をルーペで観察してみて下さい。人物の顔が、その濃淡表現を含め、線画によって表現されていることを知って、びっくりされることでしょう。切手の凹版印刷は、紙幣の凹版印刷よりも、はるかに繊細で芸術的です。これこそが、凹版印刷切手の最大の魅力であり、一度凹版印刷の魅力を知ると、のめり込むことになります。
なお、日本の凹版印刷の技術は、世界最高レベルで、グラビア印刷の応用である「階調凹版」と呼ばれる特殊な凹版や、写真製版の技術を線画に応用した「局式凹版」と呼ばれる特殊な凹版など、変化の富んだ凹版印刷を楽しむことができます。